PS13シルビア エンジンの3000rpm以上で吹け上がりが悪い
神奈川県から初めてのお問い合わせをいただきましたPS13シルビアターボの不調修理についてお話しします。
お客様からのご相談内容は、「3000~4000rpmでアクセルを踏み込んだ加速時に吹け上がらないことがある」
というもので「愛車の健康診断」を含めて点検、診断後に修理のご依頼をいただきました。
遠方からのご来店、また数あるお店の中から当店をお選びいただき、誠にありがとうございます。
エンジンルームや内外装ともに非常に綺麗で、
走行距離も2.7万キロと低走行
……でありながらも不調があるとのことでトラブルシューティングを行いました。
まずは点火系をチェックし、
圧縮を測定しましたが、
パーツコンディションは良好で、
センサー系統にも異常は見当たりませんでした。
症状の出方から、燃料もしくは点火系電装部品に問題があると考え、
パワトラ(イグナイター)のクロスチェック、
燃料ポンプ抵抗(ドロッピングレジスター)のキャンセル
スロットルポジションセンサーの作動抵抗値の調査、
燃料圧力の測定などを行いましたが、すべて正常でした。
さらに、エアフロメーターもクロスチェックしましたが、こちらも異常はありませんでした。
最終的に、燃料タンクの蓋を開けたところ、
タンク内部で錆が粘土化してポンプストレーナーが詰まっていることが原因であることが判明しました。
このため、ターボが正圧に入る負荷領域から必要な燃圧が掛からなくなり、
エンジンの不調を引き起こしていました。
そこで、ストレーナーの交換、フューエルポンプ内部の洗浄と
燃料ゲージユニットの防錆対策を実施しました。
錆びた燃料タンクを降ろし、
燃料インジェクターの洗浄準備を行い、
規定量の噴射測定ができたのでインジェクターは再利用しました。
さらに、燃料ホースとバンドの交換、
燃料フィルター本体及びホースの新調を行いました。
オーナーさんのご要望通り部販にて新品の燃料タンクを購入・・・
入手できて良かったです。
タンクアウターホースも新調しました。
タンク周辺部品は洗浄して再利用し、移植取付けを行い、
車体に装着しました。
フレッシュなガソリンを注入して・・・
実走行したところ、エンジンの吹け上がりもスムーズで、加速の引っ掛かりがなくなりました。
走行距離が少なくても、年数が経っている車両ではこのようなことが起きることがあるのですね。
お待たせいたしました。
後日、オーナー様から
「引き渡し直後から気持ちの良い車になりました。」
とのお返事をいただき、お役に立てたことを嬉しく思います。
「費用の絡みで新調できなかった燃料ポンプの寿命も気になりますので後日に交換作業をお願いします。」
との追加のご依頼もいただきました。誠にありがとうございます。
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