GC8インプレッサ クラッチがうまく切れない
先月にクラッチ不調でメンテナンスしたGC8インプレッサです。
このところまたクラッチの切れが悪くなったということで同じ不調でお預かり致します。
メンテナンス後は一時的に調子がよくなるのに日が経つとまた症状が出てくるという案件です。
何度もご来店いただきまして申し訳ございません。完調となるまでお付き合いさせていただきます。
クラッチの切れが悪くなったという最初の状態です。
ディスク・カバー・マスターシリンダーは交換済みなので油圧系統を疑いフルード交換して対処しました。
オペレーティングシリンダーとゴム製のホースをメッシュホースに交換します。
オペシリンダーをクランプで挟んだ状態にしてからエアを抜きます。
スチールパイプの分岐ニップルからもエア抜きしておきます。
これで試走、点検して出来上がり……のはずだったのですが、
1か月後にまた同じ症状が出始めます。
走行困難でトランスミッションギア系統に負担をかけてしまう恐れがありますので
積載車にて引き取りに伺いました。
まずは室内側から
クラッチペダル関連の点検から実施します。
各摺動部、接合部をグリスアップし、
樹脂パーツの交換も済ませ、
ブッシュのすり減りも点検しておきます。
エンジンルームに戻り、油圧系統すべての部品を一新します。
インタークーラー下部にある今回使用しないホース類を取り外します。
シリンダー内部に巣穴ができ油圧が逃げるという事例があったとメーカーの方から話を受けましたので
マスターシリンダーも新品を用意しました。
ニップルの仮付けをします。
今回一番怪しいと感じていた純正の油圧ラインをすべて撤去します。
メタルクラッチなどを使用する際にはメーカーから必ず外す指示を受ける部品です。
純正クラッチ装着車でもエア抜きが困難な車種は取り外すことがあります。
マスターからオペまではダイレクトにつながるメッシュホースを用意しました。
取り付けレイアウトを見ているところ・・・
アタッチメントは曲げバンジョーを使用します。
交換する部品はこれらです。左のものを使用します。
出来上がりはシンプルになりそうです。
オペシリンダーの仮付けをします。
バンジョーボルトを適正トルクで締め付けします。
ダイレクトメッシュホースのレイアウトを見ます。
金属と干渉しそうなところには樹脂で被覆します。
最後に各部からエア抜きをして完了しました。
これにて正常動作の確認ができました。
オーナーさまにはしばらく様子を見ながらお乗りいただく約束をしまして
その数か月後の感想として「気持ちよく乗れるようになりました。」
とのお返事をいただくことができました。
この度は一度のメンテナンスで修繕できず、お時間をおかけして申し訳ございませんでした。
長らく作業完了をお待ちいただけたこと感謝致します。
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