ER34スカイライン エンジン不調の修理


 
藤枝市から初めてのお問い合わせをいただきましたER34スカイラインGTターボです。
 
「エンジン始動しづらい、かかってもエンストしてしまう、動けたとしても低速トルクがなく吹けが悪い」
 
などの不具合があり、当店の積載車にてお車をレッカー搬送し、
 
お預かりしてから調査点検、その後に修正修理のご依頼を受けました。
 
遠方よりのご来店、また数あるお店の中から当店をご指名いただき、誠にありがとうございます。
 
 
 

 
エンジン内部、ターボチャージャー、ECUも社外品に交換されているとのことで、
 
エンジン水温が安定してからの中~高回転域では何とか走れる状態とのお話を伺いました。
 
また、「ECUのデータを疑いながら作業を進めてもらいたい」というご要望をいただきました。
 
 
 

 
現状確認に取り掛かります。
 
AFメーターを装着し空燃比をチェックしましたところ、
 
燃料セッティングに濃い部分や薄い部分が見受けられました。
 
 
 

 
初めてお預かりするお車でしたので、エンジンコンディションのチェックも実施しました。
 
 
 

 
プラグの焼けを確認すると、全体的に濃い目の傾向で電極周辺には黒い煤がついていました。
 
 
 

 
圧縮比はヘッドガスケットの厚さで調整済み(純正値より少し落としてある)とのことでしたので、
 
エンジンコンプレッションはこの程度で十分です。
 
 
 

 
走行状態でのECUデータも調査しました。
 
 
 

 
エンジン始動直後のアイドリング中はかなり濃い目の数値が出力されており、
 
この状態でも少し減量が必要だと感じました。
 
 
 

 
トレースしている場所はこのあたり
 
 
 

 
エアフローメーターの電圧特性も確認しましたが、
 
センサー自体は別車両の純正品に交換され適正なデータに変更済でした。
 
 
 

 
基本燃料噴射量も気筒別に見直しました。
 
 
 

 
DIYでECUチューンをしているお客様から情報をいただきましたが、
 
 
 

 
ガソリンの噴射状態は全体的に濃く、調整が必要でした。
 
黄色いところが燃料減量した箇所です。
 
 
 

 
燃調の濃いことで汚れたエンジンオイルは交換しておきます。
 
 
 

 
また、フロントバンパーとフェンダーライナーカバーの固定も行いました。
 
 
 

 
 
 

 
 
 

 
アイドリング周辺の燃調を整え、
 
 

 
走行中の燃調と点火時期も少々変更し、数日間にわたり微調整を行いました。
 
 
 

 
FCコマンダーでも出力できるよう設定し、正常に動作することを確認できました。
 
 
 

 
 
 

 
ECU本体は元の位置に戻して…
 
 
 

 
一発始動、アイドル安定、駐車場内での扱いやすさを改善いたしました。
 
 
 

 
中回転域のトルクフィールも少しだけ向上しましたが、
 
タービンサイズが大きすぎるためハード的にこれ以上の改善は難しいです。
 
しかし、市街地での乗りやすさは大幅に向上し、
 
エンジン始動が冷間・温間を問わず、スムーズに掛かるようになりました。
 
APEXのフルコンピューターの編集には時間がかかりましたが、
 
入庫時の状態に比べ全体的に乗りやすくなりました。
 
 
 
後日、オーナー様から走行インプレッションをいただきまして
 
「納車直後から違いはすぐに分かりました。とても付き合いやすい車になりました!」
 
とのお返事をいただき、お役に立てたことを嬉しく思います。
 
 


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