初めてお預かりするZ33フェアレディZです。神奈川県からお越し下さいました。
当店馴染みの友人からの紹介で、とあるジムカーナ練習会でご一緒されたと伺いました。
遠方からのご来店、誠にありがとうございます。
こちらの車両には一般道での安全性を向上させるために、
横滑りを抑制するように『 VDC 』という機構が装備されているらしく、
このことでドライバーの技量で嗜むスポーツ走行時には、
返ってこの機能が操作性をスポイルさせてしまうようです。
今回はこちらの機能をカットしてもらいたいというご依頼です。
VDCの一時的なキャンセルは純正でOFFスイッチが装着されています。
今回はスリップコントロールという機構も併せて動作カットします。
このことでエンジンパワーを駆動輪に伝えスリップさせながら、
同時にステアリングと合わせて車体の進行方向を変える
という練習が安全にできるようになるようです。(インストラクター様談)
練習会やサーキット走行の時だけ容易にカットオフできるようにスイッチを用意します。
センターコンソールを外したところです。
ハーネスの短絡作業は、コントロールユニットと繋がるGセンサーの入力信号線で行います。
アイドル中にスイッチを切り替えると表示はこんな感じです。
作業後のテストはオーナー様とインストラクターさんに委ねます。
キャンセルスイッチを設置しました。
現在はジムカーナ場でドライビングレッスンを楽しんでおられるようですが、
今後はスピードレンジの高いレーシングコースも走りたいとの話も聞きました。
フェアレディZは、スポーツ走行時にABSの誤動作が出る、
という話しもお聞きしておりますので、そのようなABSもキャンセルしたいとのことです。
実のところ、こちら方が興味がありまして・・・
こちらは電気的なカットに加えて、前後の油圧配分を機械的に変更できるような案をご用意し、
いつでもすぐに一般走行向けに戻せるような仕組みを考えておきます。
まずは、今回のVDCとスリップコントロール、双方のキャンセルがうまく出来ているか、
11/14の練習会参加後の評価を待っています。