静岡市からお越し頂いた方のS15シルビアです。
異音のトラブルシュートです。
走行距離が15万キロを超えているということで、
ディーラーさんには、「タービンの軸にガタが出ている」と伝えられたそうなので、
オーナーさんもタービンを新調する覚悟でいる様子で、点検をまず、そこからやって欲しいとのことでした。
試走後のぼくの印象は「これ、ターボチャージャーではないんじゃないかな?」という印象を受けました。
オーナーさんのご希望通り純正ターボを外し、
ガタつき量を測定しましたが、ぼくのとっておきのタービンと比較しても、
スラスト方向も含めて余裕で基準値内でした。
まずは安心しました。
殆ど用もないのに外したので、軽く分解して、清掃しておきます。
排気側ハウジングのクラック点検とガスケットの交換もしておきました。
コンディションが良さそうですので、当分の間、こちらのタービンは使用できそうです。
それでは、次の点検に移ります。
「フロント廻りを過去の事故で修理をしている。」という話がありましたし、
第一印象から異音の種類も吸気漏れのように聞こえていましたので、
インタークーラーを点検したところ・・・
サイドタンクとコアの接面にあるパッキンが見えるくらい、カシメが捲れ上がっていました。
これが今回の音の原因でした。
サイドタンクのガスケットも抜け気味でしたので交換しておきます。
以前までエンジン性能も落ちていたかもしれません。
修繕が終わり、インタークーラー単体で空気を圧送して出ていた異音も消えて、
通常ブースト圧程度では漏れが無くなりました。
エンジンフィールはよみがえり、とっても快調です。