初めてお越しいただきましたS14シルビアです。
エンジンルームより異音、おそらくターボチャージャーから発しているとのことで相談を受けました。
お住まいがご近所ということで以前から当店の存在は気になっていたとのことです。
お電話で簡単な相談を受け、ご来店いただきましたが、
数日前から異音が消えてしまったようで、原因を調べるのが困難な状態でした。
その他にも現在のコンディションを知りたいというご要望もございましたので、
当店オリジナルの「愛車の健康診断」を施工し各部の点検を進めつつ、
音の原因も併せてみてみようと思います。
オーナーさんは、ターボチャージャーの修理、もしくは交換も視野に入れているようでしたが、
出来ることなら費用は抑えたいという要望も伺いました。
作業の流れとしてはタービンを新調すれば手っ取り早いのですが、
原因も分からず、音の出る理由も知らずの交換は避けたいところです。
タービン単体の値段もお高いですからね。
インテークのサクションパイプなどを外して、インペラの具合を点検してみます。
ハネのガタの点検は通常ではタービンを取り外して測定するのですが、
そうなるのであれば、本人さんが脱着作業にチャレンジしてみたい、ということで
まずは本体をエンジンルームに残す状態での点検をします。
そこまで行く前に異変に気付きました。
こちらのお車にはTRUSTのTZタービンが装着されています。
このターボのセンターカートリッジとEXハウジングの接続には
Vバンドが用いられています。
異変というのは簡単で、このVバンドの締め付けが緩く、
この接続にガタつきがありました。
恐らく排気ハウジングとその中のハネが干渉していて異音が出ていたと考えます。
厳密にいえば、音を発していたほどなので、
擦れて多少クリアランスが広くなっていると予想されます。
またブーストの掛かりのスピードや最大過給圧にも影響が出る上に
この後の消耗にも関わるところです。
オーナーにも相談の上、
完全なタービンブロー、OHが必要な状態になるまでの使用と限定して、また、かかる費用も考慮し、
今回はこのまま使用を続けるという判断をしました。
愛車の健康診断で判明した、ウォーターポンプやヒーターホースからのクーラント漏れ修理のために
そちらにメンテナンス費用を掛けるようなお話となりました。
エンジンコンプレッションは4気筒ともバラつきなく良好な状態でした。
早目にタービンの異常に気付き、労わって乗られていたことで
ブーストの掛かり具合は現在のところ良好で、
水漏れによるオーバーヒートの心配もなく乗れる状態になりました。
当店では、オーナーさんとの話し合いに時間をかけ希望を聞いて
ハイリスクなメンテナンスを避けつつ費用も考慮したメンテナンスを心がけております。
お小遣いに余裕のある方は新品部品を使った修理方法を、
工費と作業内容のバランスを考えたい方にはそのように対応しております。
またトラブルの原因が解ったら自分で作業をしてみたいという方の相談も受けるようにしております。
ご要望に近づくよう皆さんのお話はじっくり伺います。
愛車のコンディションをお知りになりたい方はどうぞお気軽にお問い合わせくださいませ。
当店を上手ご利用いただけると嬉しいです。