今回はちょっと変わった、エンジン、ECUを変更してあるL250Vミラをお預かりました。
もう少しエンジンを冷やしてあげたい、とのことです。
ラジエターの容量を増やすという案も上がりましたが、
市販品がなく費用が掛かるのでは?ということから、
冷却水温度が100度付近まで上昇しないと動作しない
ラジエター電動ファンの動作タイミングを変更する話になりました。
まずは簡単にアフターパーツの「ビリオン電動ファンコントローラー」を取付ける方向で話が進みます。
ところがメーカーから「このエンジンこのECUで、このコントローラーは適合不可です。」との返答があります。
適合しない理由を尋ねたところ
「適合調査時のデータが見当たらず、
過去にどのように調べたか分からない。」ということです…
ビリオンの電ファンコントローラーが適合不可であれば、
「電ファンスイッチにして動かそう。」という、もっとシンプルな方法に切り替えます。
いつでも手元でノーマル状態に戻せるようします。
5Pリレーや細かい部品を用意します。
5Pリレー付属の取扱説明書を見ていると、
通常の使用方法と異なるようなので、
分かり易く書き直しておきます。
ハーネスもカプラオンでノーマルの戻せるように、
ゴツイ防水コネクターハウジングをオスメス2個ずつ用意しました。
(#防水タイプ321型コネクターハウジング)
ハーネスの断面積から許容電力が決まるようなので、
使用したハーネス2.5sq黄色です。
電ファンモーターの駆動に使うのでちょっとだけ太めです。
使用したスイッチはコレ。エーモンのメーカー別オプションスイッチです。
今回はコイン入れを外して付けました。フィッティング良く、取付も簡単です。
イルミが光るタイプです。
(ダイハツ、トヨタにはあるのに、日産にはイルミネーション仕様がリリースされていませんでした。)
接続前に初めて使用する3極線のこのスイッチがどのように導通するか、ミノワが抵抗値で調べていきます。
「スイッチを押すと黄-赤の導通が出るが、黒には導通しないのはなぜ?」と尋ねてきました。
作業をしていないぼくは何事か?と思い、落ち着いて考えました・・・
「内臓イルミネーションは、今どきLEDを使っているんじゃないかな?それを介して導通するので
は?」
という考えに基づいてテスターの設定を「ダイオード用」に切り替えたら測定できました。
まあ、そんなこったろうかと…ですので、接続は問題なく普通にして大丈夫です。
赤と黄は電源、黒はアースです。そのままです。
このところ部品の初期不良で作業が滞るケースが多発しているので単純に取説通り作業に移れません。
そんなことで作業者も動作チェックがシビアになっているところがあります。
それにしてもスイッチまで装着前動作検品をしなければいけないとは・・・
肝心の取付後の結果は、スイッチOFFだとノーマル配線となるため、水温は98度まで上がり、
ファンが動き出し93度まで下降させた後ファンを停止させる。という動作を繰り返します。
これを、このスイッチONしてアイドルさせると87度で安定させることができました。
この状態で一度オーナーさんに試してもらうことにします。
回転数を上げてどうなるか、結果が楽しみです。
これで一度様子を見てもらうことにします。