Lightning Blog

GDAインプレッサ エンジンチェックランプ点灯、エラーコードが2つ出る。

初めてお預かりするGDAインプレッサです。
 
「頻繁にエンジンチェックランプが点灯します。」とのことで、診断と修理の依頼を受けました。
 
症状として、「エンジンを掛けて、しばらくすると点灯する時がある。」
 
「回転数が4000rpm以上に到達すると点灯することが多い」というお話を伺いました。
 
 
DSC05309
 
お預かりして、しばらくアイドリングさせているとエンジン警告灯が点きました。
 
 
 

 
診断機を接続します。
 
 
 

 
2つのエラーメッセージが表示されました。
 
カム角センサーとO2センサー系統のエラー・・・
 
「センサーを2個とも交換すれば治るのでは?」とも思いましたが調査します。
 
 
 

 
まずはカム角センサー系統から。
 
この車両にはこのセンサーが3か所あるようです。
 
3個の内のどこが異常なのかを調べます。
 
 
 
ボンネットを開きエンジンに向かって、右ヘッド部前側、右ヘッド部後側、左ヘッド後側に、
 
それぞれセンサーが装着されていることが分かりました。
 
動作状態を調べたところ、
 
今回は右ヘッド部前側のカム角センサー系統でエラーがあるということが分かりました。
 
 
 
センサー自体を点検しても故障はしていないようですので、
 
ハーネスとコネクターの接点不良と判断して、
 
部品交換せずに接続部分の接点出しとクリーニングのみしておきます。
 
 
 

 
診断機にて再テストしたところエラーコードの項目が一つ減りました。
 
カム角はセンサー不良ではなかったようです。
 
 
 
恐らくは常時接点が出ていなかったのではなく、
 
エンジン振動などで、繋がったり、断線したりを繰り返していたのではないかと思われます。
 
 
 

 
次にO2センサー系統のエラーを探ります。
 
こちらの車両はエキマニ集合部に1個、アウトレットパイプに1個 装着されているようです。
 
今回はエキマニに付いていた方の不良ということが分かりました。
 
 
 

 
センサー電源の断線でないことが分かりましたので、
 
こちらはセンサー本体の不良とみて、部品交換で対処致します。
 
 
 
O2センサー本体の故障は、よく目にします。単純な『部品の寿命』と考えていますが、
 
今回はカム角センサー系統の不良も同時に起きていますので、
 
故障順序を簡単に推測してみました。
 
 
カム角センサー系統のエラーにより信号の受け取りがECUでうまく届かず、
 
点火タイミングやバルブタイミングが適正に出力されていないことで、
 
エンジンが異常燃焼気味になり、排気温度の変化にO2センサーが耐えられなかったと予測してみました。
 
何にせよ、エンジン本体が無事なようで良かったです。
 
 
 

 
その後に、もう一度、診断機をかけ、センサー類が正常に動作しているか点検します。
 
『**異常なし**』と表示され、インパネ内のチェックランプも消灯しました。
 
 
 
しばらく試走して、エンジン回転数を上げて走行しても、チェックランプも点灯しませんし、
 
エンジン内の燃焼状態も本来のコンディションに戻ったと思われます。
 
 
 
オーナーさんへのお引渡し後にインプレッションをお聞きしたところ「良好」とのお言葉を戴きました。
 
「5000rpm以上、レッドゾーン手前まで正常に吹け上がり、チェックランプの点灯なし」とのことでした。
 
お待たせ致しました。
 
 
 

モバイルバージョンを終了