DC2インテグラ タイプRの雨漏り修理の依頼です。
半年程前から水の侵入があることを知り、このところ次第に症状が酷くなってきたようです。
助手席の足元に水が溜まるようですので、この周辺を調査していきます。
グローブボックスを外しピラーカバーを外しECUも退けておきます。
外装はワイパーアームとカウルトップを外して水の滴るところを探します。
ルーフあたりから軽く水を流してみると画像中央部の小さい穴から浸入してきました。
ダッシュボード下から覗き込んでようやく見えるところです。
漏れ出して来る場所は分かりましたが侵入箇所がまだ分かりません。
何処から来ているのかを探索するためにダッシュボードを外そうか?
バルクヘッド側から入ってきているか?Aピラーの根元とインサイドパネルとの接合部か?
色々な案もありましたが、しつこく探しましたら侵入箇所がおおよそ定まりました。
左Aピラーの内張りパネルを外したところです。
フロントガラスを張り付けている接着部分から侵入しているようです。
オーナーさんからは10年程前の修理時にフロントガラスを脱着されたと聞いています。
接着部分を見るためフロントガラスを外しました。
自動車ガラス業者さんに尋ねたところ、
この頃一時的に流通していた補修用ガラス接着剤が経年劣化で性能不良を起こすものだったらしく、
このように素材がボロボロになり亀裂が入りやすく水の侵入を許してしまうという話を聞きました。
接着剤の切り口の表面がキレイなところはガラスがボディに密着できていますが、
そうでないところは細かい亀裂で室内外が繋がっている状態です。
のり面を清掃して新しく接着しました。
できあがりです。モールが新品になって気持ちがよいです。
施工後に一晩寝かせて接着剤が乾いてからもう一度点検してみました。
水の侵入箇所が分かり対処でき漏れがなくなりました。
雨漏りはボディパネルのシールからだけではなく
今回のようにガラスシールの劣化から来ることもあるんですね。