お店に遊びに来た方から「オイル漏れがあるようなんだけど、ちょっと見てもらえますか?」
と声を掛けられました。
先日のフロントデフ周りの作業をさせてもらったので、
そのあたりの話かと思い、そのまま預かって点検することさせてもらいます。
お車はBNR32スカイラインGT-Rです。
リフトで上げて下回りを点検することにします。
エンジンルームを下から見たところです。
セルモーター付近の赤っぽい色と匂いからして、
オイルではなく燃料であることが分かりました。
じんわりと燃料が漏れてきています。
インジェクター本体とショートパーツを用意して作業に取り掛かります。
そのまま純正新品に交換して終わりでよかったのでは?と思うのですが、
オーナーさんからの強い要望により、
12ホールで吐出量の多いインジェクターへ交換することになりました。
噴霧が良いということで、低速トルクが出て、燃費が良くなる、ということのようです。
燃料ポンプも年式的にそろそろお疲れかと思われますので新品交換します。
SARD製の275L/hを使用します。純正の1.4倍ほどの流量のようです。
今回の作業には まったく関係していないですけど、
エアコンベルトのテンショナーベアリングから異音が出ておりましたので、こちらも新調しておきます。
燃圧をセットします。
今回は2.7キロくらいに合わせます。
ECUのデータを今回取付けたインジェクターに合わせます。
吐出量が多くなっただけで、エンジンパワーの上がるものは取り付けておりませんでしたので、
簡単に燃料噴射量を調整するだけです。
基本燃料噴射と無効噴射時間の変更だけで、どうにかなると思ったのですが、
結構いろんなところのデータを変更することになりました。
ついでに低中速の点火時期も再調整しておきました。
データを直接ROMに入力して作業終了。
前回より、ちょっとだけフィーリングアップするようにセットしておきました。
お車を引き渡した後に、オーナーさんに尋ねましたが、
インジェクター交換の効果か、ECUのデータか分かりませんが、
体感できるほど、発進時からの通常加速は良くなったようです。
燃料漏れ修理はきちんとできたので、目標は達成できているようです。