静岡県中部の車屋さんから「ウチのお客のAE111を見てくれますか?」と、
ECUのリセッティングを頼まれました。
こちらの社長さん自身もサーキット走行が趣味のようで、以前にも、
愛車であるS13シルビアのECUチューンを頼まれたことがあり、施工後
とても調子が良くなったとのことで、そこからお付き合いさせて頂いています。
エンジンOHやチューンナップはそちらのお店でよくやるということをお聞きしておりましたが、
エンジンコンピュータの現車合わせ、データ変更というところだけはウチを使って下さいます。
ありがとうございます。
今回の依頼も、よくよくお話を聞いたら、自分のお店のお客さんというより、
サーキット走行を一緒に楽しんでいるお仲間さんのお車のようでした。
お尋ねしたところ、「Freedom フリーダム」というフルコンを何処かのお店で付けて、
そのお店のダイナパックまで使ってセッティングを取ったのですが、
それからずっと、街乗りも含めて、乗り辛く、サーキットを走っても遅いというお話でした??
エンジンは基本ノーマルということでしたので、現在の状態を見るため、
AF計つけてコンディションチェックを・・・
と思ったら、センサーボスに溶接のスパッタが付いてセンサーが付きません。
センサー部の細いものを仕使用していたのでしょうか?
バリを取って、センサー取り付け、コンディションを見てみます。
一回、これで乗ってみます。
お聞きしていた通り、なんだか乗りづらいです。ガタガタするというか・・・
とにかく不快です。
フリ-ダムというフルコンは初めて見ます。
NA型のロードスターで使われている方が多い、という話は聞いていました。
基本、圧力制御で、スロットルは開度補正と補助的に存在するようです。
また、編集ソフトもともとDOS用のソフトをWindows用に変換されて作られた様で
USB接続のPCからなのか、頻繁に通信が途絶えます・・・
リアルタイムでのデータ変更はとってもやりにくいです。
最初の設定で、常時学習させているようで、希望空燃比に近づけるようにセットされていました。
手入力でデータを変更されている様子はなく、
以前のセッティングも「学習をさせながらシャシダイをかけていたのではないか?」
と思う位のものでした。
しっかりしたベースデータがあっての学習であれば良いのですが、
基本がでたらめなものに学習させても、答えまで遠すぎるのでは・・・と思いながら、
学習機能を解除して、ベースデータを作っていきます。
ここまでやっておけば、学習機能がなくても大丈夫じゃないかな、というところまで来ました。
補助的に、いつでも機能が働くように出来るはずなので、そこはオーナーさんにお伝えしておきます。
極端に標高が高いとか、暑い寒いなどの使用状況がなければ、
これで十分というものが出来ましたので、お車を引き渡し評価を待ちました。
実際に乗っていただき、街乗り、そしてサーキットでの全開走行までやっていただきました。
依頼くだされた社長さんも、サーキットに一緒に行かれた様で、
AE111の調子を見てくださったとのことでした。
「以前と全く違い、乗りやすく、速い車になりました。」とのお話をいただきました。
社長さんの立場もタテられて、こちらとしてもホッといたしました。
お役に立てて良かったー。