「リザーバタンクのLLCが増えすぎて、減らない。」という180SXを預かり点検します。
酷い時にはタンクから吹きこぼれるときもあるとのことです。
この時点で、「おそらくヘッドガスケットが抜けてしまっているんだな~」とは思いましたが、
実際にどのようになっているか調べます。
Snap-Onのヘッドガスケットリークテスターというものを使用するとわかりやすいです。
液体の色変化で調べる仕組みで、元が青い、この色。
ラジエターのキャップ口に大きめな2層のビュレットを付けて、そこから出てくる二酸化炭素に
反応して、色変化を見てテストします。
正常時には、このままの青色です。
緑に変化しました。
簡単な仕組みとしては、ヘッドガスケットが抜けると、
エンジンシリンダーから爆発ガスがウォータージャケットに
漏れて、流れ込み、ウォーターポンプによってラジエターアッパータンクまで押し流されてきます。
爆発ガス(排気ガスと一緒ですよね)にはCOやHCと共にCO2が含まれていますので、
それに色反応する液体が待ち構えているということのようです。
「排気ガスリークテスター」という言い回し、呼び名もあるようです。
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初めて使った時に試しましたが、手違いで緑のLLCが混入しても、テスター液の色は
緑色に変化してしまいます。
ガスだけ吸い上げるようにテストしなければいけないということが注意点だと感じました。
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このようになってしまったら、
オーバーヒートの前兆ということで、エンジンを修理したほうが宜しいかと思われます。
ヘッドガスケットの交換のみで直すこともありますが、
今回は、ヘッドとシリンダーの反り変形が大きかったため、
機械による面研磨とガスケットの交換で対処しました。
エンジン分解作業が入ると修理代は・・・ちょっと高いです。