「点火プラグ、エアフローメータなど交換したけれど全く調子が戻らない。」という180SXをお預かりしました。
エンジンを掛け、暖機を5~10分程度行うと2000rpmまで回転が上がらない症状が出て、
エンジンを止めてすぐにかけると通常動作します。
そこから5分ほどアイドリングを続ける同様な症状が出ます。
診断機を繋ぎ、故障箇所を探しても「正常に動作しています」と表示します。
アイドル時のセンサー類の動きも正常値を示しています。
アクセルを全開にしても2000rpmで頭打ちして1500rpmまで落とされます。
この動作が一定周期で繰り返されるので、センサーログを採りました。
センサーの動きの順で言うと、スロポジ⇒インジェクタ、
点火時期反応⇒エアフロ電圧上昇下降⇒回転数上昇下降という感じです。
細かく見るとインジェクタ開弁時間が8.0msecを超えた時点で点火時期が一気に落ちている気がします。
このことから、クランク角センサー、排気温度センサーの故障を疑いました。
クランク角センサーを調整しながらアイドル時の点火時期がしっかり合わせることが出来ましたので、
次に排気温度センサーを点検します。センサーの働きを止めると、エンジンの吹け上がりに変化があります。
試走しても症状が出ません。コレですね。
ちょっと遠回りしましたが、センサーの故障が原因ということが分かりました。
ECUにて「排気温度が高い」と判断されたと思われます。
本来であればセンサー交換で簡単に作業完了となりますが、
今回はセンサーキャンセルで対応しましたので排気温度警告が入りません。
いつもと違うエンジンフィールになった時には点検が必要です。という話しのもと引き渡しになりました。