お客さまからご紹介でアクセラのアライメントの相談を受けました。
ご紹介および初めてのご来店ありがとうございます。
相談の内容は・・・
RX8からアクセラの中古車へ乗り換え、購入後「まっすぐ走らない」と感じ、
4輪アライメントテスターをかけて調整したようです。
しかしその後も加速、減速時にまだステアリングがとられるということで、ご自分の簡易ゲージを使い
前後ともイン側にトー調整(キャンバーキャスター非調整車両)されたようです。
ステアリングのセンターは近いところに出たものの、
平坦路でも左に取られる症状は直りません。
「運転していて気になるし、これ以上どうしていいの分からないんです。
何とかしていただけますか?」ということでした。
テスターにかけてもきちんと走らないところが私共も腑に落ちませんが、お客さんの話は分かりました。
現状を把握、体感してみないことには何とも言えませんのでお車を預かり作業担当が試走します。
作業担当によると、
「確かに左に行きます。路面のうねりがあるところでも、
減速(ブレーキングも)時も僅かに左に振れるのが分かりました。」
とのことでした。
体感できるのであれば、調整、修正後に完治したことも確認できると思い作業を開始します。
オーナーからは「フロント、リア共にトータルトーはイン側で
スラスト角(直進からのずれ角)はゼロにし、
フロントキャンバーは右の方が左より1度以上倒れている。
リアは左右均等で立ちぎみになっています。」と聞いています。
作業予定ではこの1度以上違うフロントキャンバーを立てよう、
ということで開始したのですが、そもそも調整式ではございません。
固定ボルトを各所少しずつでも動かして左右近いところに・・・と考えていました。
試しに糸ゲージ使い測定します。
フロントの右キャンバーが倒れているのではなく、
左リアのキャンバーが著しく寝ていることがわかりました。
トーインも規定内ではあったものの前後ともイン側です。
ここで一度、オーナーさんに確認のメッセージを送ります。
「思っていたことと違うのであればなおさら分からないので、
作業内容を変更してください。」というお返事をいただきました。
私共も何となく傾向を軽く見ただけでしたので、
4輪テスターにかけてから作業フローを見直すことをお伝えしました。
テスターにかけ見てみると簡易測定と傾向は同様でした。
リアキャンバーも非調整なので、トーインの調整で左に症状を抑えることにします。
フロントトーはゼロ、リアトーは基準値範囲内でのアウト気味に調整します。
理屈上このことでハンドルがとられる症状が薄れるはずです。
作業が完了し、試走してみたところ、ステアリングがとられる症状は消え、
加減速時にも振られることがなくなりました。
オーナーさまが最初に測定したテスターの校正がうまく取れていなかったことで、
遠回りしてしまったのかもしれませんね。
この後、オーナーさまにも走行後の感想をいただきました。
センサー感度の高いオーナーさまなので、
引渡し直後のインプレッション結果が気掛かりでしたが・・・
「バッチリです。直進性のみならず加速、減速、旋回にも調整した効果が出ています…」
とのお言葉をいただきました。
お車も本調子になりましたし、お役に立ててよかったです。
お待たせしました。
当店をご利用いただきましてありがとうございます。